10/18(土)第三回「春日忌俳句大会」


2025/11/10更新


第三回を迎える「春日忌俳句大会」は全53句の応募をいただきました。

投句くださいました皆様、ありがとうございます!

選句結果については、「麟祥院」境内にて掲示されます。

一時的に、速報として、こちらでも掲載いたします。


===2025年10月18日 「第三回 春日忌俳句大会」選句結果===

大高翔選

※本俳句大会では「春日の忌」を季語として認めています


◎特選

泣きべそにちちんぷいぷい春日の忌 平間槐 東京都

「泣きべそにちちんぷいぷい」が、現代の景であり、家光公のエピソードとも重なる。季語としての「春日の忌」がうまく働いている一句。

 ※春日局が、泣き虫だった幼い家光を鼓舞する際に用いた「智仁武勇」 (「智」は思考力、「仁」は思いやりや優しさ、「武」は行動力、「勇」は誠実、正直などの意味。この四字を「一生の宝」として育てた)は縁起の良い言葉として庶民に伝わり、やがて「ちちんぷいぷい」に変化したという。


◎特選

秋晴の境内に満つ縁の市 鈴木はる美 東京都北区

「秋晴の境内」に明るさが満ちている。良い「縁」が集い、つながって広がっていく時間が見えてくる。和やかな「市」の賑わいが感じられる。


◎特選

秋惜しむ江戸城絵巻春日の忌 松井秋尚 東京都多摩市

「秋惜しむ」によって「江戸城絵巻」に臨場感が生まれる。「春日の忌」がさらなる臨場感を高め、江戸を身近に感じさせる。


〇佳作

金風や春日の像の打掛へ 田中かんな 東京都中野区

「金風」がふさわしい季語で、「春日の像」がより堂々と感じられた。「打掛」の広がりまで描写した観察眼がすばらしい。


〇佳作

春日忌や人待ち顔の投句箱 西浦風 神奈川県横浜市

「春日忌」当日の、本俳句大会の様子を一句とした目の付けどころがとても新鮮。「人待ち顔の投句箱」とはなんとも楽しい表現だ。


〇佳作

街道をゆらりゆられて春日の忌 尾原遊歩 愛知県田原市

「街道をゆらりゆられて」から、「春日の忌」にたどり着くまでも楽しんでいる作者が見えてくる。江戸の人の移動にも思いを馳せているのかもしれない。


〇佳作

天高く偉業を偲ぶ春日の忌 永吉烏兎 東京都港区

「天高く」が「偉業」にもかかり、「春日の忌」に参加する作者の思いが感じられる。

春日の忌ときをり覗く墓の窓 千田遙己 千葉県

「墓の窓」がおもしろい表現で、「春日の忌」ならではの一句。「ときをり覗く」に作者の想像力の豊かさがある。


〇佳作

鼻先の秋を探るや柴のちよ 東條真紅 千葉県

「鼻先の秋を探る」に詩情とユーモア、愛らしさがある。「ちよ」への、あたたかなまなざしが感じられる挨拶句となった。


〇佳作

春日忌の屋台の隅に系図あり 矢野淳子 千葉県市川市

「春日忌」当日の情景が、的確に描写された。「系図あり」によって、特別な場所、特別な催しであることがやわらかくも確かに伝わる。

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2025/1/14更新


春日忌俳句大会の結果発表について掲載を予定していた「麟祥院」サイトは、

現在リニューアル中のため、掲載が延期となっているそうです。

そのため、一時的に本ページにて発表いたします。

入賞された皆様、おめでとうございます。

投句くださった皆様、ありがとうございました。


===2024年10月19日・20日 「第二回 春日忌俳句大会」選句結果===

大高 翔選

※本俳句大会では「春日の忌」を季語として認めています


◎特選三句

◎狩野派の松隆々と春日の忌 西浦 風(神奈川県)

立派な境内の松を、「狩野派の松」と表現したところがすばらしい。

「春日の忌」らしい重厚感が出た。

歴史の厚みを感じさせる句となった。


◎境内に江戸の賑はひ春日の忌 田中 かんな(東京都)

「江戸の賑はひ」が見事。

活気のある「春日の忌」への挨拶句として、これほどぴったりな表現はなかなか見当たらないだろう。

まさに現代の春日忌のさまを言い得ている。


◎鳶の輪の徐々に高みへ春日の忌 松永 み雪(東京都)

「鳶」との取り合わせによって、印象的な句となった。

「輪」「徐々に高みへ」が、「春日の忌」と絶妙に響きあう。

春日局の生き方を象徴する一句。


○入選五句

○春日忌や番犬ちよの振る尻尾 井上 裕太(青森県)

「番犬ちよ」の可憐さが「尻尾」に表れている。

平和な「春日忌」の情景が、生き生きと見えてきた。

麟祥院で詠まれた句としてのリアリティがある。


○春日忌の人群(ひとむら)映す水溜り 若狭 純子(東京都)

「春日忌の人群」に、活気あるさまがしっかりと描かれている。

「映す水溜り」の視点がすばらしい。

賑わいを風景の部分として含めた写生に脱帽。


○秋灯の家紋二つの欄間かな 田山 一穂(千葉県)

麟祥院での作として、重みが際立つ。

「家紋二つの欄間」の的確な写生が秀逸である。

現場に立った実感のある写生句。


○春日忌や黄菊白菊閼伽桶に 山本 宏子(千葉県)

「黄菊白菊」の畳みかけがとても華やかで、春日局への挨拶の心を感じる句。

「閼伽桶に」の描写によって、境内の様子がいきいきと見えてきた。


○幼な児の手握り拝す春日忌日 加田 栄枝(東京都)

「幼な児」が大きな存在感を放つのも「春日忌日」らしい景。

作者の着眼点が光っている。

「手握り拝す」に、春日局も微笑んでおられるはず。


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2025/1/7更新


春日忌俳句大会の結果発表が延期されています。

「麟祥院サイト」のリニューアルが完了次第、発表されるとのことです。


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2024/10/17更新


「よる句会」の句会場としてお世話になっている麟祥院にて、

2024年は、10月19日(土)20(日)の二日にわたり、「春日忌」のイベントが開催されます。

第二回を迎える「春日忌俳句大会」もあわせて開催されます。

この俳句大会においては「春日忌」を季語として使用可、としております。

よろしければ、ぜひご投句ください!

詳細は以下のリンクよりご覧いただけます。

麟祥院「春日忌」ご案内

藍花 AIBANA

藍花 2025年~主宰・大高 翔  副主宰・谷中隆子 2020年~編集長・川合牛蒡